もう3月となりましたが、お変わりございませんか。
日本に完全帰国する前までは、4月又は5月に帰国致しておりましたので、1月からはパリで過ごしておりました。
3月の日本の季節の移り変わりの美しさを味わえることが出来ます事は、とても貴重で価値あることだとつくづく思います。
ご心配頂きました股関節の手術から丁度2年になります。
この1年は、歩行訓練に力を入れ、よく散策を致しました。
家の周辺には、これ程たくさんの梅、桃、桜があったということも気が付きませんでしたが、毎日の散策で、色々な発見がありました。
富士山のみえる高台に上るのも楽しみの一つです。
春の景色だけではなく、3月の優しい香りは、とても心地が良いです。
風に乗って甘い花の香りがしてきます。
今日は桃の節句ですので、お雛祭りパーティに招待されましたが、日本には素敵な行事が多いですので、「日本の美」を改めて感じます。
日本は1年を通じて、イベントが多いですが、生活の中でメリハリがあることは、とても良いことだと思います。
フランス人は、また違った形で生活をエンジョイしています。
バカンスの多い国として知られていますが、確かに渡仏当初バカンスだらけでビックリしました。
仏友人に、また明日から秋のバカンスですね、と話したところ、「人間は6週間しか体が持たないようにできているのです。勉強を6週間したら、一旦1週間から10日は休養を取らなければ病気になってしまいますから。」と説明を受けた時には、日本の感覚と違うな、と思いましたが、この発想はユニークで、確かに6週間で進んだ事をじっくりバカンスの期間に復習出来ますし、バカンス旅行をしながら、日中に読書をしたり…とこの時間の使い方が私には合っていました。
1年間楽しく有意義に過ごせることがやはり幸せな事だと思います。
その繰り返しであって欲しいと願っていますが、頑張り過ぎると、確かに体力が落ちてしまうこともあれば、精神面でメンタルがやられてしまうこともあると思います。
特に年齢を重ねていきますと、健康で上手な生き方をしたいと考えるようになってきました。
少しゆとりがあれば、毎日ピアノを弾いたり、半日読書に時間を使ったり…
時間を掛けて美味しいメニューを作ったり、毎日の散策で色々な発見をしたり…
このような生活を送れる事が有難いと思います。
ところで、ファンの皆さまには、5月4日(木・祝)「レ・クロッシュ リサイタル」のチラシとチケットが出来上がりましたので、発送を致しております。
まだコロナ禍の心配もございますから、ご無理のない範囲でお越しくだされば幸いです。
私の周囲でも、「何だか出不精になってしまったわ。」とおっしゃっる方がいましたが、確かに普通にコンサート会場まで足を運んでいたのが、3年間家に閉じこもっている事が多くなったことで、今までは出かける事を何とも感じていなかった方が、「出るのが面倒だわ。」と感じたり、「さあ、今日は出かけなければ!」と覚悟するようになったそうです。
しかし、ずっと3年間コンサート企画をされていなかった主催者さんより、今春の「レ・クロッシュ」のコンサート依頼を頂くことが多くなりました。
2023年4月には、ようやく6公演のリサイタルをさせて頂きますが、これは大きな進歩です。
3年前までは、コンサートを開催することが普通だったのですが、コロナ禍ですべてのコンサートが中止になりましてから、3年後には、コンサートが開催できるという事は、何か特別な出来事のような気が致します。
少しずつお客様が戻ってきて、ホールに足を運んでくださる事が非日常から日常に変わってくれることを願っております。
では、素敵な「弥生」をお過ごしくださいませ。