◆今月のメッセージ 2014.10:
皆さま、10月に入り、気温が低くなってまいりましたが、お元気でいらっしゃいますか。
先月末の御嶽山噴火は、大変な事態となっています。
亡くなられた方のご冥福をお祈り致します。
行方不明の方たちが一日も早くご家族のもとに帰れますように、と祈るばかりです。
紅葉の時期になりましたが、御嶽山の大噴火により、気持ちがとても重苦しいです。
ところで、”芸術の秋”をどのようにお過ごしになられますか。
秋は、コンサートが盛んに行われる時期です。
パリも夏のバカンス中は、旅行客一色でしたが、一斉にコンサートが再開され、パリ市民は楽しんでいます。
と言いましても、最近は、ご年配の方たちばかりで、若い人たちのクラシック離れが気になります。
日本のように、コンサート会場は多くありませんので、教会コンサートや音楽院のホールなども毎日のように行われています。
恐らく、日本ほどコンサート会場やピアノの状態、音響設備の整っている国はないと思います。
これは、自然現象ですから仕方ありませんが、欲を言いますと、これで日本は乾燥地帯で、音が響き渡ってくれたら最高なのですが・・・
こればかりは国がどの地形にあるかに寄りますから、誰の責任でもありませんね。
フランスのアーティストたちも日本での招聘演奏会に行きますと、まずホールの綺麗さに驚くそうですが、思い通りに自分の音が響いてこないことに気づき、長時間の演奏のあとにはもうぐったり疲れる!、と話していました。
それは、空気が違うから仕方のないことですが、そういう意味では、アーティストに取りましては、ヨーロッパのほうが楽器や声楽を演奏するのには適していると言えるのかも知れません。
しかし、自分の置かれたところで、精一杯演奏することが大切なのでしょうね。
たとえ、響きのない教室での演奏でも、生徒さんたちが皆目を輝かせて聴いてくれていると、自然とその純粋な気持ちを受けて、演奏者の方が幸せやパワーをもらえますから、気の持ちようで変わると思います。
皆さまに取りまして、今年の秋が充実した有意義のある時間となりますように・・・
今月の写真は、パリのサン・ルイ橋からセーヌを撮った写真です。晴天続きでパリは活気に満ちています。