♪ 森 裕美子:プッチーニ・フェスティバル旅行記 ♪

ヨーロッパアーティスト協力アーティストのソプラノ森 裕美子です。

この度イタリアはトッレデルラーゴ(ピサの近く)にて毎年夏に行われるプッチーニフェスティバルに参加する為にイタリアへ約1か月ほど滞在してまいりました。

私が音楽留学していたのは約3年以上前、イタリアはボローニャ。
今回はそこではなく、ピサの近く、目的は留学でなく、仕事での滞在となりました。

留学中にプッチーニフェスティバルは1度、トッレデルラーゴには2度ほど訪れたことがありました。
イタリアでは神である、世界で愛される偉大なオペラ作曲家のプッチーニが作曲活動をしていたトッレデルラーゴは静かな街で、湖の広がる自然の豊かな観光地です。
そこでは彼の別荘も観光スポットになり、狩りや釣りが趣味だった彼がどのような場所で楽しまれていたのか、そこで沢山感じる事ができます。

留学中に初めてこの街を訪れた時、日本では味わえなかった気持ちを味わったのを覚えています。
プッチー二により寄り添えたような気持ちでしょうか。
プッチーニフェスティバルでは「ラ・ボエーム」を観賞し、大変感動したのを覚えてます。
どこまでも壮大に広がる野外劇場、広い舞台、3000人以上の観客、歌手の声・・・
その時に本当に思いました。

私もいつかここで歌えたらなあ・・・

今年、この度2年ぶりのイタリア、トッレデルラーゴは3年ぶり。
到着した時に、以前訪れた時に感じた事、思った事、見たものすべたが思い出され、大変懐かしく思いました。
同じルートを体験したり、違う観点で感じたり・・・
プッチーニの別荘で感じた事は以前よりも強く、言葉になりませんでした。
再びイタリアへ戻れた事や別荘での再観賞、とにかく全てに感謝の気持ちを伝えてきました。
彼の音楽なしでは留学すらしてなかったかもしれません。彼から頂いたものは数えきれないのです。

そして、留学中にはできなかった野外劇場での体験。
全てが初めての経験で、本当に感激しました。
海外で、海外の人達と一つの舞台を作り上げる事は言葉では言い表せないほど大変な事だと痛感しました。

彼らの文化であるオペラを日本人がする事、
それは、私たちがさせていただいている事なんだと思って謙虚にオペラに向き合っていく事が大事なんだと感じました。

この度の滞在も山あり谷ありでしたが、イタリアに3年ぶり戻れた事、野外劇場の舞台に立てた事、沢山の素晴らしいスタッフ、キャストに巡り合えた事、再び友達と再会できた事・・・
何物にも代えられない幸せな事でした。
3200人のお客様を迎えるにあたり、みんなで作り上げる舞台、国境を越えてキャスト、スタッフが一丸になってチームになれた事はドラマでした。

約1か月の滞在を経て、今は無事、日本です。
今でもあの舞台は鮮明に思い出す事ができます。

今後の音楽活動でしていきたい事は数えきれないのですが、帰国して一発目のコンサート、まずは9月24日音楽室ゆらぎにてその成果を皆様に共有できたらと思います。

プログラムに何曲かプッチーニ作品を取り入れております。
今回の経験を生かして、彼の伝えたい音楽をより分かりやすく、そして謙虚に、もっと皆様に伝わる音楽を奏でたいと思います。

彼が音楽を通じて伝えたかった事は・・・
本当に素晴らしいです。

viva Puccini !